偽色除去 その2 DE:Noise と Anti FalseColor

前々回の記事 偽色を除去する方法 映像補正 で偽色の除去方法を紹介しましたが、その時に使用したプラグインの Anti FalseColor は簡単に偽色を除去する反面、全体の彩度が下がってしらっちゃけた画面になりがちだったり、強い偽色部分を除去する際に滲んでしまったりという欠点があるということもお伝えしました。

今回はその弱点を補う別のやり方を発見したので紹介します!

 

RE:Vision Effects社の DE:Noise(デノイズ)

 

詳しくは→ https://www.flashbackj.com/revision_effects/denoise/

 

実はこのDE:Noiseはノイズ除去プラグインの記事の時に紹介してます。 →ノイズ除去01 最強のノイズ除去ソフトはコレだ!

偽色除去のプラグインでなくノイズ除去のプラグインなんです!

ノイズ除去ソフトとしてはNeat Videoには数段劣りますがデノイズは他の使い方ができるプラグインでよく使っています。

これはたまたま思いついたやり方で、偽色の除去の強さ自体ではAnti FalseColorよりも劣りますが、滲むことなくスッキリと取り去ることができ、また偽色以外の箇所にほとんど影響を与えないのでこちらのプラグインのほうがオススメかもしれません。  

 


追記:
その後DeNoiseやDEFlicker(下で紹介されてます)を用いて偽色を除去してますが、やはり偽色が強かったり範囲が大きかったりするとAnti FalseColorでないと除去できない箇所も出てきたので、最初にDeNoiseやDEFlickerで対応できる分を除去してそれでもまだ気になる場合は、次にAnti FalseColorで映像を見ながら軽めにかけるというのが映像にダメージを与えないで偽色を除去するにはいいかなと思います。 


 

 

今回使用する映像はこちら


緑やピンクの色ノイズがいっぱい出てます

 


以前紹介したAnti FalseColorを適用させところ。 ※今回はamountをデフォルトの10でなく8にしてます
色ノイズはガッツリ取れてますが緑の滲みが大きく出ていたり余計な色まで抜けすぎて生気を失ってるようにも見えます。

 


DE:Noiseを適用させたところ。色ノイズを取りながらも滲みがなく、本来の色味も残しています。

 


DE:Noiseを4重に適用させると更に効果が出ます。 ただそれだけ重くなるのでここまでする必要はないかなーと思います。

 

この映像はもともと色が薄く、偽色除去プラグインを適用させるとさらに薄くなるので、彩度を上げた場合で見てみましょう。


オリジナルの彩度を上げると色ノイズも更にギラついていきます。 天井も荒れていることに注目してください。

 


彩度を上げてDE:Noiseを適用させたものです。  

色ノイズを滲むことなく除去しながらも全体に生気を失っていないのがわかります。  上のオリジナルと同じだけ彩度を上げているので、デノイズで少し彩度が下がった分、ここからさらに少しだけ彩度を高くするとちょうどよくなるかと思います。
天井やマネキンの脚の荒れた部分も改善されています。

 

何故ノイズ除去プラグインなのに偽色除去プラグインの効果があるのかというと、もともとノイズ除去の効果の中に色ノイズを削除するというものがあって、そしてこのDE:Noiseは映像の変化からノイズの判断をする能力が高いようで、時間軸の変化の中でこの色はノイズだな!と判断して削除してくれるようです。 なので偽色っぽい部分を単純に滲ませてるのでなく、動きの変化の中で、これは偽色だ!と判断した部分をパキッと除去してくれてるのだと思います。 

ただデフォルトの設定ではこのような効果は得られませんのでここから実際の手順を紹介します。

 

今から紹介するデノイズやデフリッカーは主に 映像の変化 を元に補正してくれるので、静止画像では効果が得られないかと思いますのでご注意ください 

 

 

DE:Noise(デノイズ)を使った偽色除去 実践

 

After Effectsを使います。 私の場合こんな画面構成でやってます。

 

エフェクトは映像素材に直接掛けてもいいのですが、調整レイヤーでやることを強くオススメします。 何故調整レイヤーにした方がいいのかは詳しくまた別の機会にお話しますが、今回は調整レイヤーにしないとダメな理由があって、

 

モードをカラーに!

モードを「通常」から「カラー」に変更します。 ※モードの項目が表示されてない場合は下のスイッチ/モードの部分をクリックして表示を変更してみましょう

今回は偽色を除去するのが目的なので、色だけに変化を与えるためにモードをカラーにします 今回のDE:Noiseの設定でモードを通常にするといわゆるノイズも除去されてしまうのと輪郭などの形自体に変化が出てしまいます。 そのお話はまた別の機会にするとして、今回は色ノイズだけを取るためにモードをカラーにします。

 

エフェクトパネル

設定をこれと同じようにしてください。 ただそれだけでOK。

ノイズ除去だけでなく輪郭も大きく変化させてしまう強力な設定です。 ですがモードをカラーにしているので輪郭には影響を与えずにカラーノイズを強く除去できます。

この画像ではDE:Noiseを4コも並べてますがここまですると重すぎて実用的ではないと思いますので2コまでにするのがいいかと思います。

 

さらに!!!

これと同じような偽色除去の効果はDENoiseと同じRE:Vision Effects社のDEFlicker(デフリッカー)でも再現できます。    

デフリッカーについてはこちら→ http://www.flashbackj.com/revision_effects/deflicker/

デフリッカーは主に照明などで画面がチカチカ点滅するいわゆるフリッカー現象を解消するプラグインですが、こちらも映像の変化からどこが元の正しい映像で、どこが光の点滅などによる変化した部分かを判別するようで、偽色の部分も元の正しい映像ではないと判定されるからでしょう、ちゃんと取り除いてくれるんですね。  
こちらもモードをカラーにして以下の設定で適用させると今回のデノイズと同じような効果が得られます。

 

設定はこれが一番効果があると思います。 ちなみにこの設定でモードを通常にしてしまうと画面がボヤケます。 必ずカラーにしてください!

 

じゃあDEFlickerとDE:Noiseではどっちが偽色除去の能力が高いかというと、比較してみましたがほぼ同じだと思いました。

結果は微妙に違うんです。 でもどっちが綺麗に除去できてるかというとどっちも同じくらいなのでどっちでもいいと思います(^^) 

 


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4 件のコメント

  • 管理人さま

    大変参考になる記事をありがとうございます。
    偽色を抑えられるとのことで、記事の画像「ori.jpg」を使用してトライしてみました。
    ところが全く偽色が消えません・・・

    デノイズとデフリッカーを調整レイヤーのモードカラーで乗せました。
    設定も同じにもしたつもりです。
    隠れているパラメーターで設定できていない可能性があるなら「Post Processing Controls」あたりでしょうか。

    何かアドバイスありましたらよろしくお願いします。

    これからも記事の更新を楽しみにしています。どうぞよろしくお願いします。

    • コメントありがとうございますm(_ _)m 

      早速ですがまずはご質問にお答えします。

      この記事で紹介したデノイズとデフリッカーは映像の「動きの変化」から計算して補正してくれるという性質があると思います。

      例えばデフリッカーは元々、蛍光灯などによる画面のチラツキ(映像がチカチカ点滅するようなもの)などを補正してくれるものです。
      映像の変化を見て、ここで画面が急に明るくなった、ここで赤くなったというような変化から元の映像はどんな色だったかを推測して正しい色に近づけてくれるということだと思います。

      今回紹介した方法も輪郭に出てくるピカピカした偽色をエフェクトが「これは本来ある色じゃないな?」と判定して除去してくれてると考えます。

      デノイズはノイズ除去ソフトでもちろん色ノイズも除去しますが、このエフェクト(今回の設定)もデフリッカーと同じように(映像の変化)からどれがノイズなのかを判定してノイズだけでなくジャギー(輪郭のガタガタ)も補正してくれるものです。
      今回はカラーモードなので映像の中で色に関して「おかしな部分」を判定してくれてその結果「偽色」を除去してくれてると考えます。

      というわけですので、このソフトでは静止画の場合にはうまく処理してくれなかったのだと思います。

      この2つのエフェクトで除去できる量は偽色を除去する方法 ジャギーを除去する方法の記事で紹介しました「ISP Film ColorのAnti FalseColor」に比べるとずっと少ないです。
      今回の2つのソフトでの方法を見つけた時は「イケル!」と思って記事を書いたのですが、やはりAnti FalseColorのようにガッツリ除去してくるというわけではないので、追記にも書きましたが映像に合わせてそれぞれを使って調整していくのがいいのかなあと思います。

       

      ちなみにデノイズの「Post Processing Controls」は所謂映像をくっきりさせるシャープさやコントラストの調整機能で、ノイズ除去をした際に映像が若干ぼやけてしまうのをここで補おうということです。
      ただし個人的な見解ですが、シャープは映像補正の一番最後らへんにしたほうがいいと思うので、もしデノイズを使う時が最初や途中であるならこのシャープネスの機能は使わないほうがいいかと思います。

       
       
      この説明で疑問は解決されましたでしょうか? 

       
       

      只今ブログ全体を手直し中ですので、この偽色の記事ももっとわかりやすく追記したり、新たに記事を書いたり説いていきたいのでまたよろしくお願いします。
      少しずつですが自分で気づいた映像補正の方法や、基本的な手順など記事を増やして充実させていこうと思います。

      この度はご質問ありがとうございましたm(_ _)m 

  • 管理人様

    ご返信ありがとうございます。

    「動きの変化」から計算して補正とのご教示ありがとうございます。
    大変納得して疑問は解決できました。次回は適切な動画素材に適用してみます。

    それから、デノイズはジャギの改善にも効果があるんですね。
    サードパーティープラグインを工夫して使用されていて、こんな使い方もあったのかと驚いています。

    比較紹介されている「Anti FalseColor」は、以前にを試用しましたが、影響させたくない部分にも適用されてしまい購入には至りませんでした。

    「Post Processing Controls」の補足もありがとうございます!

    偶然見つけた管理人様のブログは、映像に対して真摯に取り組んでいらっしゃるのが伝わってきます。
    時間をかけて比較検証、追加更新されていて頭が下がります。
    これからも楽しみに見させていただきます。

    ありがとうございました。

    • 疑問が解決されて良かったです。

      確かに「Anti FalseColor」は無関係な部分の彩度も同時に落としてしまいますね。
      それでもまだ他にいいほうがわからないので、デノイズ等と併用して「Anti FalseColor」を映像の様子を見ながら緩めにかけて、全体の彩度自体を上げるというようなやり方をしています。

      デノイズはノイズ除去ソフトとしてはあまり評価されていないと思いますし、実際NeatVideoのほうがイイのですが、設定方法によってジャギーを取ってくれます。
      これはインターレースやブロックノイズなども含めた映像の乱れみたいなものから予測して輪郭を大きく補正してくれます。
      なので古い映像や解像度の低い映像を大きく変化させてくれますが、一方で動きの激しい部分や特に動く物体と背景が交差する箇所で映像が破綻を起こしてしまうので、一発OK!っていうわけにもいかないので注意が必要です。
      それについてはまたデノイズ以外のジャギーを取る方法も合わせて記事を書きたいと思います。

      更新が遅くて恐縮ですがまた見に来ていただけたらと思います。   ありがとうございました。

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